前回に続き2015年11月ごろの話です。
前回は2015年12月の2週間休暇の行き先をパタゴニアに決めた、エアチケットを押さえたことを紹介しました。今回はパタゴニア旅行での宿についてです。
宿泊場所の予定
検討を重ねた結果、今回の旅のルートは次のようになっていました。
日本
↓(飛行機)
フランクフルト
↓(飛行機)
ブエノス・アイレス
↓(飛行機)
エル・カラファテ / ロス・グラシアレス国立公園
↓(バス)
プエルト・ナタレス
↓(バス)
トーレス・デル・パイネ国立公園
↓(バス)
プンタ・アーレナス
↓(バス)
ウシュアイア
↓(飛行機)
ブエノス・アイレス
↓(飛行機)
ルフトハンザ
↓(飛行機)
日本
このうち宿泊を予定しているのは、
- エル・カラファテ
- プエルト・ナタレス
- トーレス・デル・パイネ国立公園
- プンタ・アーレナス
- ウシュアイア
- ブエノス・アイレス
となります。
これらの宿の手配について「トーレス・デル・パイネ国立公園」とそれ以外に分けて紹介したいと思います。
トーレス・デル・パイネ国立公園での宿
トーレス・デル・パイネ国立公園でもっとも人気のあるWサーキットをトレッキングする場合は、トーレス・デル・パイネ国立公園内で3泊あるいは4泊する必要が出てきます。
トーレス・デル・パイネ国立公園内での宿泊は
- Refugioと呼ばれる山小屋(シェルター)
- テント
のいずれかになります。
それぞれについて説明したいと思います。
トーレス・デル・パイネ国立公園の山小屋
Wサーキット上には山小屋が5箇所あります。
- ラス・トーレス(トーレス・セントラル)
- チレーノ
- ロス・クエルノス
- パイネ・グランデ
- グレイ
山小屋に泊まるとシャワーやベッドもあり、また、食事(要事前注文)もとれるので、身軽にトレッキングをすることができます。
しかし、山小屋はベッドの数が限られているため事前に予約が必要です。夏のシーズンに行くのならば1ヶ月前以上に予約することをお勧めします。
Wサーキットの場合は、移動する方向により
- 東から西ルート: (ラス・トーレス 1泊), チレーノ 1泊, ロス・クエルノス 1泊, パイネ・グランデ 1泊
- 西から東:ルート パイネ・グランデ 1泊, ロス・クエルノス 1泊, チレーノ 1泊, (ラス・トーレス 1泊)
のいずれかで、一日ずつずらして予約します。カッコ書きにしたラス・トーレスは宿泊しなくてもWサーキットは歩けますので、予算と日程に余裕がない限りは押さえなくてもよいと思います。また、通常Wサーキットの場合はグレイの山小屋に泊まることはありません。
この3日間連続で山小屋が空いている必要があるというのは、ハイシーズンにはなかなか難しかったりします。Wサーキットを身軽に歩きたい人は、まずは山小屋を3泊押さえて、それからパタゴニア全体の予定を組み立てることをお勧めします。
山小屋に宿泊する場合は、
- シーツ・毛布・寝袋の有無・・・利用しない場合は寝袋持参が必要。追加料金は10~15ドル。
- 食事の有無・・・予約しない場合は食糧持参。三食予約すると追加料金は45~60ドル。
で値段が変わってきます。
トーレス・デル・パイネ国立公園は夏でも気温が下がりますが、山小屋は暖房が効いているため、寝袋は厚手のものでなくても大丈夫です。私は使用温度12度の薄手の寝袋で問題なく過ごせました。適当な節約するためにシーツ・毛布は無くてもよいでしょう。
食事は自分で運ぶと荷物になるので、かなり高いですが予約することをお勧めします。どうしても節約したい場合は西→東ルートにして、1日分だけ持ち込む手もあります。西→東ルートの場合は、宿のパイネ・グランデまではバスと船なので多少荷物が重くても何とかなると思います。
チレーノとロス・クエルノスの予約
チレーノとロス・クエルノスはFANTÁSTICO SURという会社によって運営されています。
チレーノとロス・クエルノスの山小屋はこのFANTÁSTICO SURサイトで予約できるのですが、支払いはPayPalになります。PayPalのアカウントがない方は事前に作っておきましょう。PayPalのアカウントは無料です。
FANTÁSTICO SURのサイトにアクセスしたら中段左側の「RESERVEATIONS」を選択します。
次に予約可能施設一覧があるので、その中からチレーノあるいやロス・クエルノスの山小屋を選択します。
山小屋を選択すると日付選択欄が出てくるので、そこで宿泊する日を指定します。予約がいっぱいの日はグレーになって選べません。希望の日が開いていなかったら日程の再調整となります。
日付を選ぶと価格が表示され、必要な人数が選べるようになります。まず泊まる人数を指定してから、必要な食事を選択します。3食セットを希望する場合は「Full Board」になります。
選択が完了したら画面下の「Book Here」を選択します。
次に個人情報を入力する画面になります。
- 名前: パスポートと同じつづりでローマ字で入力します。姓→名でも名→姓でもよいと思います。
- 誕生日: 画面に従って選択するだけです。選択後は日-月-年の順に表示されます。
- メールアドレス: PayPalのアカウントに使っているメールアドレスを入力します。
- 電話番号: 日本の番号の場合は「+81-」に続けて先頭の「0」をのぞいた電話番号を記載します。
- 国籍: 日本人ならば「Japan」を選択します。
- パスポート番号
- 住所(市町村): ローマ字で入力します。千代田区ならば「Chiyoda-ku」でよいと思います。
- 住所(番地など): ローマ字で入力します。千代田1-2-3ならば「Chiyoda 1-2-3」でよいと思います。
「Notes」欄は空白で大丈夫です。ただ、食事に制限がある場合は書いておくとよいかもしれません。入力が完了したら「I’ve read and accept the conditions」のチェックボックスをチェックして「$Pay」を選択します。
「$ Pay」を選択するとペイパルにリダイレクト(移動)する旨の表示が出ます。5秒程度待っていればPayPalの決済画面に移動しますが、移動しない場合は「Got to PayPal」を選択します。
PayPalの画面が表示されたら「PayPalアカウントから支払う」を選択して、PayPalにログインして支払い処理を行います。
PayPalで決済をするとしばらくして「online@fantasticosur.com」からメールが来ます。私の場合は約20分後でした。
このメールは山小屋到着時にすぐに見せられるように印刷するかスマホなどにコピーしておきましょう。トーレス・デル・パイネ国立公園内はインターネットが使えません(一部、有料Wi-Fiがありますが)ので、オンラインストレージではなく、オフラインで見れるようにしておきましょう。
パイネ・グランデの予約
パイネ・グランデの山小屋はVertice Pagagoniaという会社によって運営されています。
こちらのサイトはVISAカードやMasterカードで決済することができます。
Vertice Pagagoniaのサイトにアクセスすると左上に日程と人数を入れる欄がありますので、ここに宿泊希望の日をセットして「SEARCH」を選択します。3段目は通貨ですが「United States Dollars(米ドル)」でよいと思います。
「SEARCH」を選択するとしばらくしてVerticeが運営する山小屋すべての空き状況が表示されます。2015年11月のときはサイトが非常に重くて、空き状況が出るのに5分以上かかったのですが、記事を書きながら試したところ数秒で表示されました。
パイネ・グランデの空き状況は先頭に表示されます。寝袋を持参するか否か、食事が必要か否かで4パターンのプランが表示されますので、希望のプランの「BOOK」を選択します。
「Basic Bad」が売り切れても、「Made Bad」が残っている場合もあります。私の希望した日程はこのパターンで、寝袋持参にもかかわらず、毛布・シーツありの「Made Bad」を予約することを余儀なくされました。
次に個人情報を入力する画面になります。
- メールアドレス
- 名前: パスポートと同じつづりでローマ字で姓と名を入力します。クレジットカードとも一致している必要があります。
- 国籍: 日本人ならば「Japan」を選択します。
- パスポート番号
- 居住国: 日本在住ならば「Japan」を選択します。
「Comments」欄は空白で大丈夫です。ただ、食事に制限がある場合は書いておくとよいかもしれません。入力が完了したら「I accept the general conditions of Vertice SA」のチェックボックスをチェックして「GO TO PAYMENT」を選択します。
「GO TO PAYMENT」を選択するとWebPayという決済サイトにリダイレクトされます。
このサイトがスペイン語で焦るのですが、クレジットカードの情報を入力し、右下の「Pagar」を押せばOKです。一番下の「Opciones de Pago」はいじらなくて大丈夫です。
この後にもうひと画面あったかもしれませんが、これでパイネ・グランデの予約は完了です。
間もなくしてventas@verticepatagonia.comから予約完了のメールが送らてきます。
このメールは山小屋到着時にすぐに見せられるように印刷するかスマホなどにコピーしておきましょう。パイネ・グランデではインターネットが使えません。オンラインストレージではなく、オフラインで見れるようにしておきましょう。
トーレス・デル・パイネ国立公園のテント
Wサーキット上にはテント泊ができるキャンプサイトがが7箇所あります。
- ラス・トーレス
- チレーノ
- トーレス (無料)
- ロス・クエルノス
- フランセス
- イタリアーノ (無料)
- パイネ・グランデ
- グレイ
テント泊の場合も、Wサーキットでは、移動する方向により
- 東から西ルート: チレーノ 1泊, ロス・クエルノス 1泊, パイネ・グランデ 1泊
- 西から東:ルート パイネ・グランデ 1泊, ロス・クエルノス 1泊, チレーノ 1泊
が基本となります。あとは、これをアレンジして日程を調整することになります。たとえば、有料のチレーノを避けて無料のトーレスに宿泊したり、ロス・クエルノスとパイネ・グランデの間にイタリアーノでの宿泊を追加したりします。
キャンプ道具の手配
テント泊の場合は、キャンプ道具として
- テント
- 寝袋
- マット
が必要となります。
有料のキャンプサイトに宿泊する場合は、これらのキャンプ道具はキャンプサイトでレンタルすることができます(要予約)。価格は大体、二人用テント15ドル、寝袋10ドル、マット4ドル程度です。
無料のキャンプサイトに宿泊する場合は、これらのキャンプ道具は自分で持ち込む必要があります。もちろん日本から持ってくることもできますが、プエルト・ナタレスでレンタルすることもできます。
キャンプでの食事
一部のキャンプサイトでは食事を事前に予約することができます。食事の予約が可能なのは
- ラス・トーレス
- チレーノ
- ロス・クエルノス
- パイネ・グランデ
- グレイ
の山小屋と併設されている4箇所です。食事の予約はキャンプ場の予約と合わせて行う必要があります。
それ以外のキャンプサイトは自分で食料を確保する必要があります。プエルト・ナタレスで購入して持っていくこととなるでしょう。水については水場で入手可能です。生水でも大丈夫だと思います。しかし加熱が必要な場合は自分でコンロ(バーナー)を用意する必要があります。
キャンプ場の確保
有料のキャンプサイトに宿泊する場合はネットで予約しておくことをお勧めします。山小屋に比べるとかなり空いている確率は高いですが、直前だと埋まっていることもあるようです。
有料のキャンプサイトは山小屋と同じくFANTÁSTICO SURとVertice Pagagoniaによって運営されています。
- FANTÁSTICO SUR: ラス・トーレス、チレーノ、ロス・クエルノス、フランセス
- Vertice Pagagonia: パイネ・グランデ,グレイ
予約は上述の山小屋と同じようにそれぞれのサイトで行います。
FANTÁSTICO SURの場合は「Camping Las Torres」「Camping El Chileno」「Camping Los Cuernos」あるいは「Camping Francés」を選択してから日付を指定します。
Vertice Pagagoniaの場合は山小屋の予約と同じように日付を選択して、「Vértice Paine Grande Camping」あるいは「Vértice Grey Camping」を選択します。
決済方法は山小屋と同じだと思います。
都市部での宿
そのほかの都市部ではネットで宿の事前予約が可能です。私はbooking.comとExpediaを宿の予約に利用しました。
どの宿に泊まったかは、次回以降に順次紹介したいと思います。
注意する点は下記の2点ぐらいです。
- ウシュアイアの安宿は少ない
ウシュアイアは物価がかなり高く、当然ながら宿の値段も高くなります。
ドミトリーで宿代を浮かせたいところですが、ドミトリーの数もそれほど多くないようです。特に観光シーズン(南米の夏)にウシュアイアに行く場合は、できれば事前に予約しておいた方がよいでしょう。
私が泊まった宿(ドミトリー)は、私が到着した時点で予約で満員で、予約していない人は止まれない状態でした。 - 到着が夜遅い場合は事前予約がお勧め
パタゴニアの街は比較的安全で、また、夏は日が長いので、夜遅くても宿探しは何とかなると思います。しかし、日が長いことで睡眠時間が削られがちだったりするので、体力をセーブするために到着が夜遅くなる場合は宿は事前に抑えておいた方がよいと思います。
ブエノス・アイレスの場合は、治安の面で不安もあるので、夜の宿探しは避けた方がよいでしょう。
まとめ
今回はパタゴニア旅行をするにあたり、宿の準備をしたことを紹介しました。
パタゴニア旅行でポイントとなるのはトーレス・デル・パイネ国立公園での宿泊です。トーレス・デル・パイネ国立公園でのトレッキングをする方はなるべく早くに準備をすることをお勧めします。
それ以外の都市については宿の確保は簡単です。注意することといえばウシュアイアでは安宿が少ないということぐらいです。
次回は事前に手配した現地ツアーについて紹介したいと思います。
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